川崎タカオという名でイラストレーター&漫画家をやっております。メールは…t-kawa@big.or.jpホームページは下の「カテゴリ」を御覧下さい。


by tarbokawasaki

特選小説で間違い探し・3&高1My Vision&読書感想

「特選小説」(綜合図書)という高年齢男性向けの官能小説誌でやっている「解いてムラムラ!」という間違い探しのイラスト(多分)第4回です。「食とエロ」がテーマ。
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今回は(も)くだらない。女体回転寿司。こんなAVあったような無かったような。中にいる寿司職人の意味の無さよ。そりゃ嫌な顔もします。

もう一つは学習誌『高1My Vision』(ベネッセコーポレーション)の「夏だ!モテよう!読書しよう! 真夏の究極モテ本」という特集の扉絵です。
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僕がよく描く紳士風で高校生を…ってことで描いてみたらこんな高校生うるか?って感じに。でも実際の高校生の方がもうちょい老けてるような気もしますね。

で、せっかくなんで以下、僕の読書感想文を。↓





僕がつい最近読んだ本といえば『奇談蒐集家』(太田忠司・著)というミステリーなんですが、一話完結の構成で毎回「奇談蒐集家」を名乗る男の元に自分が体験した奇談を語りにくる人がいる。内容によっては報酬をもらえる。で、そこで語られる奇妙な話は江戸川乱歩風。しかし話が終わると奇談蒐集家のクールな秘書が「そんなの奇談じゃないですね」とバッサリ切り捨て、その話の「謎」を読み解いていく…という一種の安楽椅子探偵もの。

前半、江戸川乱歩で後半「特命リサーチ2000」みたいな構成は面白いんだけどそのせいか前半でなんとなくわかっちゃうというか…特に構成の欠陥として、二話目以降は最初っから前半の奇談は奇談じゃないってわかって読むから弱く感じちゃうし強引すぎる謎解きもある。でも進むにつれ面白い話、真相がわかって辛い話もあって悪くはない。なんだけどエピローグでこれまでの話が全部つながって「ある真相」が明らかになる…というかそっちの方向にいっちゃったか…って感じでした、個人的には。

解説を読むと筆者は、江戸川乱歩の「赤い部屋」「人間椅子」のラストのタネ明かしで興醒めしたという。でもその後読み込んで「乱歩は幻想の世界をすべてありふれた現実の世界に引きずり込んでしまったが、逆の方向から見れば、幻想の世界が現実の世界と直結させられたということでもあるのだ。つまり、乱歩は幻想と現実の統一を試みたのだ」と語る。

そうかなぁ?この小説はその部分を筆者なりに試みたようなんだけど…江戸川乱歩の小説をほんの一部しか読んでない自分が言うのもあれだが、あんま納得いかない。とりあえず「赤い部屋」も「人間椅子」も語られることは「幻想的」であっても「幻想」ではないし、他の幾つかの乱歩作品も「幻想の世界に行きたいけど行けない」ってのが多かった気がするし、その「叶わぬ狂気」こそが魅力だったりする。「押絵と旅する男」だってその男が語った妄想かもしれない、という部分がいいのに。

個人的には「赤い部屋」「人間椅子」のタネ明かしはすごい好きでミステリーとしては最後に現実的な解答があった方が気持ちが良い。そういう意味で「奇談蒐集家」のラストはファンタジックな方向にしちゃったのか…まぁ謎の人物ではあったけどさ…とそれこそ興醒めしたような。通常のミステリーとして受け止めるべき作品じゃないのかもしんないけど…そりゃ映画の金田一耕助だってどこに住んでて普段何やってんのかわかんない謎の人物だけどそこは「言わぬが花」っつーか…まぁ難しい部分ですね。久々の感想文に長くなっちゃって失礼。こんな読書感想文はモテない。
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by tarbokawasaki | 2013-08-06 01:45 | ●イラスト仕事 | Comments(0)