川崎タカオ(川崎貴男)という名でイラストレーター&漫画家をやっております。メールは…t-kawa@big.or.jpホームページは下の「カテゴリ」を御覧下さい。


by tarbokawasaki

『映画秘宝2011年度ベスト&トホホ』イラスト&選評

d0114798_14154671.jpg

毎年恒例『映画秘宝2011年度ベスト&トホホ』に今年もイラスト&選評で参加させて頂きました。毎年毎年光栄です!イラスト、今年のお題は映画作品では無くて「ドニー・イェンで!」ってことでした。2011年は多作でしたからねー。で、こんな感じです。
d0114798_14163149.jpg

全然見ないけどサッカーの長谷部誠選手がドニーに似てるってことでクイズ形式のイラストにしたけど並べて見てみたら「違い」の方が目につくという誤算が…その分塗り込みました。で、今年は『三平映画館』でお世話になってる古泉智浩さんも『スーパー!』のイラストを。ナイス人選。コメントは本誌でお読み頂くとしまして、ベスト10だけでもこちらに載せておきます。

1・X-MEN ファーストジェネレーション
2・スーパー!
3・孫文の義士団
4・超・悪人
5・ソーシャル・ネットワーク
6・イップ・マン 序章
7・ MAD探偵 7人の容疑者
8・猿の惑星:創世記(ジェネシス)
9・ 密告・者
10・リアル・スティール



しかし…反省すべきは僕のコメントの長さですね。文字数制限を無視しまくってるのも酷いけど、毎年ギンティ小林さんがキ・ターヴォさんのコメントの長さを批判する面白いやりとりがあるのに、今年は明らかに僕のコメントの方がキ・ターヴォさんより長いんですよね…これは酷いし何だかみっともない。猛省して来年はキッチリ文字数制限を守ることをここで宣言します!って宣言する前に常識だそんなもん!

あとちょっと前にやった『三平映画館』のユーストリーム中継でベスト1の『X-MEN ファーストジェネレーション』のコメントで、「バランスの良さを考慮して…」みたいなことしか言ってませんでしたが、ほんとに良かったんですよ。去年、唯一涙した映画だし。憎しみでしかパワーを発揮出来ないマグニートーからプロフェッサーXが唯一の「美しい思い出」を引き出すシーン。あれは映画でもDVDでも潤んだ。



で、後は…ワーストは1本、韓国版『男たちの挽歌』しか選ばなかったんですが、「嫌いなわけじゃないけどピンと来なすぎて印象に残ってる作品」が多いんですよね。というかワーストよりそっちの方が多い気もするんですが、でもあんま今出てこないんすよ…。

例えばまぁ『まほろ駅前多田便利軒』。オフビートで魅せるものにする事の難しさを感じたというか。印象に残るシーンが一個もなかった。上手く言えないし比較するのも変ではあるんだけど、例えば黒沢清監督の『ニンゲン合格』も大した事が起きてない淡々とした映画に見えて、常に何か起きているような歪な空気と、トボけた描写とどこか死を臭わせる暗い雰囲気が同居していて飽きない。その歪さが嫌な人も多いとは思うけど、淡々に見えて観客を飽きさせまいとする工夫を感じざるをえない。『まほろ駅前多田便利軒』はなんかその辺上品すぎるんすよねぇ。あと「長回しの悪い例」を見た気もした。そもそも瑛太って『ワイルド7』もだけど荒んだ役をやりたがってる感じがするんだけど全く荒みを感じない。西島秀俊みたいな「暗さ」を感じさせない。演技力の問題っつーより、瑛太の温和な目元や声のトーンからくる天性の好青年な印象でそう感じるのかなぁ。『サマータイムマシン・ブルース』『ディア・ドクター』とかの瑛太は良かったんですけどね。

あとは…『ムカデ人間』。基本やってることはフランケンシュタイン博士の「虫バージョン」みたいなことで、主人公が思いの他キチガイに見えない(もちろんフィクションの上で、って意味で)。あと主人公のテンションも映画のテンションもムカデ人間が完成した辺りで下がってるっつーか、「ムカデ人間が出来たのは良いけどこの後の話どうしよう」って雰囲気が漂ってるような。『ミザリー』みたいな伏線もないまま、後半で急に警察が登場し、それでいてミザリーほど狡猾でもタフでもない主人公。もっとキチガイじみたものを期待してたけどシネクイントでそんな映画は公開されないよなぁ。最後に日本のヤクザ(チンピラ)が何か良さげな事を言うんだけどそれもキチガイ映画としてはマイナスで「ああ、監督、ちゃんとした方なんだなぁ…」と思ってしまった。

映画秘宝トホホで意外やワースト1だった『SUPER8/スーパーエイト』。予告の出来が良すぎての落差もあるし、クライマックスが投げやりな感もあるし…。エンディング・ロールの自主映画もそんな良いかねー?

今年入って見たんだけど…『ステキな金縛り』。まず主人公が中々好きになれない。そもそも冒頭から寝坊で裁判に遅刻。その前によく見ないで道路に飛び出してトラックに引かれそうに。しかもそのトラックの運転手に文句を言う。なんか「真っすぐで一生懸命ゆえにオッチョコチョイ」として描かれてんのかもしんないけど、いい加減な人にしか見えないんだよなぁ。そこに来て「幽霊を法廷へ!」ってのもいい加減で、逆ならわかるよ?幽霊じゃ証言なんか出来ない…と帰ろうとする主人公に被告の立場に感情移入した幽霊が「勝手に付い来て勝手に法廷に参加」でヒロインが振り回されるってんならわかる。けどノープランで自信満々に裁判へ引っ張り込もうとする主人公についてけない。それを気にさせないほどの怒濤の展開でもないから気になっちゃう。コメディだから…ってのはディティールのいい加減さの免罪符にはならないと思うんだけどなぁ。でも最後の方で幽霊関係なく(というか幽霊とのやりとりがキッカケで)事件の真相に辿りつくってのは「お!」って思ったのに結局幽霊で解決でガッカリ。あそこまで辿りついたら幾らでも暴きようがあるじゃんなー。良いシーンも多いだけに何だかなぁ。でもその良いシーンがコメディのテンポを緩めてる気もして、思えば『ラジオの時間』は中盤から一気にナンセンスな流れで押し切ってるのが良かったのかもなぁ。

他にもありそうですが思い出せない上に、書けば書くほど偉そうな感じなんでこの辺で!
[PR]
by tarbokawasaki | 2012-01-21 14:26 | ●イラスト仕事 | Comments(0)